完パケ(完全パッケージ)とは?
セリフ・BGM・効果音などを全てひとまとめにした音源を
完パケ(完全パッケージ)といいます。
完パケの良いところは、何があってもブレないという所でしょう。
定まった時間の中でステージイベントを行う必要がある場合
全て込みで作られている音源なので時間的にオーバーするような事はありません。
また、クオリティー的な安定も得られます。
もちろん、通常の役者が芝居をする演劇には使えませんが
各種イベント用音源、生で行う必要のない芝居(マスクプレイ・人形劇など)には
非常に有用で一般的に使われます。
また、音楽のミックスダウン後の状態も完パケと呼ばれます
完パケを作る時には
セリフやナレーションの録音、編集には特に気を使う必要があります。
BGMや効果音と違い、録音の必然性がある為
録音に関する知識が必要になります。
完パケ録音時の留意点
●セリフは1人毎、かぶせない
録音時、多人数で同時に録音するような場合、
感情を込める程セリフはかぶりがちになります。
しかし、後で編集する際、セリフがかぶっている場合それを分けるのは
非常に困難です。
逆に少しの間さえあれば、それをかぶらせるのは用意ですし
それぞれ別にエディットできます。
これは、音量や音質を調整する際、非常に大きなメリットになります。
録音の段階から編集作業を意識しておけば、
その後の作業が格段に楽になります。
●録音はスタジオでなくてはいけないか?
これは非常に微妙な問題かもしれません。
もちろんベストはスタジオでの録音でしょうが、
予算的にもスケジュール的にも
なかなか難しいというのが現実でしょう。
ある程度気を使って録音し、適切なゲートなどの処理ができれば
自宅等での録音でもステージ用の素材として充分に通用すると思います。
もちろん、それでは駄目だという意見にも頷けますが
実際、それで通用している現場を数多く目にしていますし
正直劣悪と思えるような完パケが平然と使われている現場も多くあります。
クオリティーに対する意識さえあれば、多くの環境で
スタジオ録音でなくてもいいのではないかと個人的には思います。